島根大学 島根大学教育センター

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出雲市鳶巣地区での空き家活用プロジェクト「とびっこハウス」における県立大学生との協働と国産針葉樹合板を用いたオリジナルデザイン家具の製作のMV

出雲市鳶巣地区での空き家活用プロジェクト
「とびっこハウス」における県立大学生との協働と
国産針葉樹合板を用いたオリジナルデザイン家具の製作

Project to utilize vacant houses in Tobisu district, Izumo City

「とびっこハウス」における県立大学生との協働と
国産針葉樹合板を用いたオリジナルデザイン家具の製作プロジェクトとは?

県大生との協働によって空き家改修(一部解体,断熱材入れ,仕上材貼り)や
国産針葉樹合板を用いた収納家具を製作する学部3年前期集中「まちづくり演習」
および後期「インテリアデザイン」の授業実践です。

出雲市鳶巣地区

  • 空き家の増加
  • 高齢化
  • 地域活力の低下
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県大出雲・看護栄養学部

  • 学生が増えている
  • 寮の定員オーバー
  • 低家賃の住まい不足
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建築学生のデザイン力を
活かした地域貢献

  • 改修提案図の制作
  • 関係者ワークショップ実施
  • 国産針葉樹合板の新しい用途開発
  • 内装利用・家具製作
↓

空き家を再生した学生シェアハウスの実現

空き家再生プロジェクト 「とびっこハウス」
連携・協力団体の構成

空き家再生プロジェクト 「とびっこハウス」連携・協力団体の構成

島根大学総合理工学部建築デザイン学科 & ものづくりラボ

  • R2年度は各種検討ワークショップと改修基本デザインを実施
  • R3年度は改修ワークショップへの参加、合板家具のデザイン・製作

島根県立大学出雲キャンパス

  • 入居学生の募集、シェアハウス利用

鳶巣地区自治協会・川北町内会

  • 物件管理のコミュニティ会社(一般社団法人)をR3年7月設立

島根県(土木部建築住宅課)

  • R2年度に市と県で法規上の検討

一般社団法人 全国古⺠家再生協会島根第一支部

  • R2年度に耐震診断・実施設計、改修工事

(株)日新、一般財団法人 田部謝恩財団

  • R3年度に合板材料を協力

出雲市(都市建設部建築住宅課空き家対策室)

  • R3年度に市/県改修補助金

一般財団法人 島根県建築住宅センター

  • (国交省補助の事務局)

活動スケジュール

活動スケジュール

活用内容

  • 県大生との協働によって空き家改修(一部解体,断熱材入れ,仕上材貼り)
  • 国産針葉樹合板を用いた収納家具を製作
  • 4つの個室用にデスク・チェア・ ベッド(国産針葉樹合板を用いた オリジナルデザイン家具)

県大生/島大生/地域の協働による合板家具ワークショップ
(第1回)

山下先生(島根大学名誉教授)による木育講義 の後、シェアハウスで使用する家具づくりを島根大学の木工教室で実施

実施日時
令和3年11月14日(日) 10:00~15:00
参加人数
20名
作成内容
シェアハウス各居室の棚作成
合板材料
(一財)田部謝恩財団
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島根大学院内で県大生と協働で収納家具作りWS

合板家具ワークショップ(第2回)

シェアハウスの共用部分の家具づくりを実施。

実施日時
令和4年2月12日(日) 10:00~15:00
参加人数
15名
作成内容
家具類等 (下足入れ、棚、掲示板、表札)の制作
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改修現地で県大生と協働で収納家具作りWS

学生の実践力向上
  1. 利用者ニーズの把握
  2. 材料特性を考えた家具設計
  3. 切断、研磨の機械操作
  4. 強度、実用性を兼ねた家具製作
  5. 実際に利用者が使用、評価
参加学生
  • R2年度 3年 前期集中「まちづくり演習」:10名
    3年 後期「インテリアデザイン」:10名
    4年10名、大学院生2名も活動参加
  • R3年度 3年 前期集中「まちづくり演習」:5名
    3年 後期「インテリアデザイン」:5名
    4年10名、大学院生6名も活動参加

住まい方や快適性に関する聞き取り調査

2022年5-6月「とびっこハウス」入居者4名へのアンケート
(家具製作の参加学生の4年卒論として)

住み心地 プライバシー 気になる点 地域組織・運営
Aさん とても楽しい やや守られている 音響く、虫 満足
Bさん 寂しさがなく、
とても楽しい
守られている 音響く 満足、野菜もらう
Cさん 入居し本当に良かった 守られている 音響く、虫 特になし
Dさん 毎日最高に楽しい 守られている 特になし 満足、交流嬉しい

受講学生の声

  • 鳶巣シェアハウス改修のワークショップでは、壁や断熱材を貼る作業や家具作りなど、本や教科書でしか見たことのない作業を実際に見て経験できたことで、大学での授業に加えてより理解を深めることができました。特に、普段住んでいる家の壁の中身の構造や貼る順序など、授業だけではわからない詳細なことを知ることができ、大きな学びになりました。
  • 合板の貼付け・左官作業等の内装工事に参加し、 職人の方々にアドバイスをもらいながら自分たちで作業を 進めていくことで大学の講義によるインプットの再認識だ けでなく、初めて見る工具での作業等の貴重な経験を得ま した。こうして現地の方々とともに地域づくりの一環に関 わることができ、自身にとっても建築を専門とする者とし ても大きな成⻑・学びのあった大切な機会となりました。

コース実施の成果

  • 空き家再生学生と地域結ぶ 出雲・鳶巣シェアハウス完成」令和4年2月24日山陰中央新報21面掲載
  • 「鳶巣にシェアハウス完成」令和4年3月1日島根日日新聞1面掲載
  • TSK「みんな で作ったシェアハウス。島根から広げる生涯木育」令和4年3月20日放映
  • 令和2年度及び3年度の国土交通省「空き家 対策の担い手強化・連携モデル事業」に採択
  • (公財)全国市町村研修財団・市町村アカデミー (県内市町村職員への研修)の現地視察(R4.7.28)
  • 【国土交通省所管 住宅市場を活用した空き家対策モデル事業】 「地域見守りたい!」地・学連携による空き家活用プロジェクト
    https://www.shimane-bhc.or.jp/594
  • ウッドデザイン賞2022 受賞(R4.10)
    https://www.wooddesign.jpJAPAN DESIGN AWARD 2022

活動の展開

  • 参加学生が島根大学医学部附属病院小児科病棟・外来処置室の内装改修デザインを担当。令和4年6月竣工
  • 地元新聞社若手社員グループと新聞社内装改修プロジェクト実施
  • 島根県住宅供給公社空室改修提案プロジェクト実施
  • 合板を使った内装改修・家具製作の手法をコストを抑えた若者向けのカジュアルな空間を作り出す全国的モデル事例として活用

島根大学でつながる学び